<二日目 その2>

 竜飛崎の先端に来ました。太宰治の小説『津軽』には龍飛崎に
ついて「ここは本州の袋小路だ」と記した一節がありますが、その
龍飛崎の一番奥にいるということで、「本州の果てに来たぞ」とい
う感覚がしてきます。・・・・・・地理的に見ると本州最北端は下北
半島ですが。そして、龍飛崎の先端から見る津軽海峡の水平線
もこれまた絶景なんですよ。天候に恵まれれば北海道も見えるそ
うですが、今回は厳しいようで・・・。。

龍飛崎先端には白亜の灯台

「本州の袋小路」から北海道は見えず・・・
 龍飛崎の先端には灯台や展望台もありました。写真は山側に
カメラを向けたものですが、山々の表情を見ると結構高い所といる
印象がしてきます。ここの展望台は水平線の眺めがメインである
ことは確かですが、山の方の眺めも結構いいものです。
 龍飛崎を後にし、15分ほど歩いて次に向かったのは青函トンネ
ル記念館です。ここのメインは青函トンネル内部の体験坑道とそこ
へ行くケーブルカーで、特にケーブルカーは是非とも乗ってみたい
ところ。記念館に着いたのはケーブルカーが発車する直前という
絶妙なタイミングでしたが、このままケーブルカーに乗っちゃうと帰
りのバスに間に合わなくなってしまうということが発覚。。仕方なく
記念館の入場券だけでも買うことにしたのでした・・・。
 いくら時間的な都合が合わなかったとはいえ、ケーブルカーに
乗って体験坑道に行くことなく、記念館だけ見てまわるという観光
客はあまりいないような気がします。ましてや鉄道ファンとなる
と・・・(苦笑 それはさておき、記念館の内部はこじんまりとしてい
て、スムーズに見て回れるような感じでした。そんな中シアターに
入ると、ちょうど青函トンネルの歴史を取り上げた映像が始まると
ころだったので、最後まで見ることに。その映像ですが、結構年季
が入ってました。懐かしき快速「海峡」も登場してたし。
 そろそろ帰りのバスの時間の近いので、青函トンネル記念館を
出ます。記念館の近くにはトンネル工事の時に使用された作業用
車両が展示されていました。ただ、海が近くて風も強く、その上冬
は地吹雪まで吹き荒れる。そのような場所に長年保存されている
ので、保存状態が悪いのは致し方ないところです。

作業員輸送用として活躍していた水平人車

斜坑人車はその名の通り、水平人車の斜坑版
 こうして帰りのバスに乗り込み、三厩駅にとんぼ返りしました。
しかしバスと次の列車の乗り換え時間はおよそ50分で、結構時間
余っています。なので列車が来るまでは駅の風景を撮影したりし
て時間を潰しました。さすが終着駅、この最果て感がたまらない。
第7ランナー 蟹田行き
336D
津軽線
普通列車
三厩 蟹田
12:42 13:22
 蟹田行きのディーゼルカーが来ました。見ての通りの単行でした
が、1ボックス確保に成功しました。最終的に1ボックスに1人程度
の乗車率で発車時刻を迎えました。それはそうと、乗っている車
両は非冷房だったりします。というわけで、窓を開けて夏の風を浴
びつつ車窓を眺める。これぞローカル線の夏。鈍行列車の旅の魅
力を再認識した瞬間でした。
 北海道新幹線の建設現場と津軽海峡線の高架線が見えると、
間もなく津軽二股に到着です。この駅は津軽海峡線の津軽今別
駅と隣接していますが、管轄は津軽今別がJR北海道、津軽二股
がJRなのでそれぞれ異なります。同じ場所に別の管轄の駅が2
つあるというのは首都圏ではそれほど珍しくないんですが、それが
JRでしかも在来線同士となると結構珍しかったりします。その他
にもここにはネタがたくさんあるので、できればじっくり訪問した
かったところ。しかしそう簡単に時間が合うはずもなく、結局素通
りです。
 そんなわけで列車は蟹田に到着。ここでさらに青森行きの列車
に乗り換えますが、乗り換え時間が40分もあります。というわけ
で駅前の休憩所に立ち寄ってみました。その中にはこんな物が。
「観光カニスマ駅長室」・・・・・・これだけでも充分ツッコミどころ
は満載なんですが、さらに蟹が飼われている水槽の中にソファー
や本棚といった、いかにも駅長室らしい家具の模型があるのもま
たシュールです。これって駅長室というよりは校長室・・・というの
はおいといて(笑)、このような設備にも当のカニさんは関心なし。
やはり蟹には普通の空間の方が居心地良いようで(爆
 駅に戻るとすぐに、通過列車の接近放送が流れました。「貨物
か。でもどうせEH500だろ」と思いつつもカメラを構えてみると、姿
を現したのは何とED79形50番台!この機関車は青函間の貨物
列車でしか活躍していない上に、運用本数も少ないのでかなり希
少な機関車です。そんなネタ釜が突然来たということで、当然な
がらテンションは上がります。・・・上がりすぎて少しシャッターを
早切りしてしまいましたが、撮れただけでも満足です。
第8ランナー 青森行き
338M
津軽線
普通列車
蟹田 青森
14:01 14:55
 ここの地域ではおなじみの701系の普通列車で青森に舞い戻っ
てきました。青森駅に着くと、臨時「つがる」が停車していたので、
「リゾートあすなろ」と絡めて撮影してみました。485系の「つがる」
は今では臨時運用や検査時しか見られないと思うので、なかなか
貴重なショットだと思います。・・・ってこのアングルからだと「つが
る」かどうか分からないですね(苦笑
 この後の予定ですが、夜まで青森の市内観光です。その前に
まだ昼飯を食べてなかったので、古川市場へ行って「のっけ丼」を
食べることに。「のっけ丼」は言うなれば釧路の勝手丼みたいなも
ので、市場で買った好きな海鮮ネタをのせることができるという自
由度の高さが魅力です。実はこのために今まで昼飯を食べてこな
かったといっても過言じゃなかったりします。そういうわけで作成し
た「マイ海鮮丼」がこちら。具は主にウニ・エンガワ・サーモンなど。
もちろん味は良かったですが、ご飯の量が思ったより少なかっ
た。。。普通盛りを選んだはずなのに。

古川市場は「のっけ丼」が売り

三角形が特徴的な青森県観光物産館「アスパム」
 青森のベイエリアにやってきました。ベイブリッジに青森ラブリッ
ジ、それに八甲田丸と、青森らしい風景を眺めつつ散策します。と
ころが青森ラブリッジを歩こうとしていた時、雨がポツポツと降り出
してきました。しかも、青空こそ見えているものの、その一方で怪
しい色の雲も。まさか昨日あれだけ暴れ回った例のゲリラ部隊が
また襲ってくるってことか!?
 空模様を見る限りではまだ昨日よりは危険度は低いものの、油
断はできない。というわけで足早に次の目的地に向かいました。
次の目的地はメモリアルシップ「八甲田丸」です。かつて青函連
絡船として活躍していたこの船も、現在は保存船として青函連絡
船の存在を後世に伝えています。基本的に屋内なので、仮にゲ
リラ部隊の襲来に遭っても何とかなります。繋留されている保存
船なら、タイタニック状態になる心配は絶対に無いだろうし(殴
<二日目 その3>
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